この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
せめて、今夜だけ…
第12章 蛹、羽化の時
「この間は中途半端なところで終わっちまったしな」
開脚されてた魚月の足の間に体を滑り込ませ、恐怖で小さく震える魚月の頬に触れた。
「ひっ…」
恐怖が限界に達しているのか、頬に触れただけだというのに魚月の体がビクッと強張ってしまう。
相当嫌われて怖がられているようだな…。
「最低…、最低最低最低っ!!」
魚月の声が部屋いっぱいに響きコンクリートの壁に反響している。
嫌でも俺の耳に入って来てしまう。
「好きなだけ叫べばいい。ここは防音設備は万全だし、お前の声が外に漏れる事もねぇから」
つまり、助けを呼んでも無駄だということだ。
防音設備が不十分じゃラブホテルとしては成り立たないだろう。
ニヤッと笑う俺の口許を見て、魚月の恐怖も苛立ちも悔しさも頂点に達した。
「ど、どうしてこんな事…っ」
――――――どうして?
どうしてこんな事をするのか、と?
魚月のそばにいたい。
魚月との関係を切りたくない。
翔太と結婚して、俺との関係をなかった事にされるぐらいなら、魚月に消えない爪痕を付けたい。
そんな自分勝手な想いだけで、俺は魚月を泣かせて傷つけてる。
だが、俺だって自分が怖い。
どうしてこんなに想いを止められないのか…。
そんなもの、俺が1番知りたいさ…。
開脚されてた魚月の足の間に体を滑り込ませ、恐怖で小さく震える魚月の頬に触れた。
「ひっ…」
恐怖が限界に達しているのか、頬に触れただけだというのに魚月の体がビクッと強張ってしまう。
相当嫌われて怖がられているようだな…。
「最低…、最低最低最低っ!!」
魚月の声が部屋いっぱいに響きコンクリートの壁に反響している。
嫌でも俺の耳に入って来てしまう。
「好きなだけ叫べばいい。ここは防音設備は万全だし、お前の声が外に漏れる事もねぇから」
つまり、助けを呼んでも無駄だということだ。
防音設備が不十分じゃラブホテルとしては成り立たないだろう。
ニヤッと笑う俺の口許を見て、魚月の恐怖も苛立ちも悔しさも頂点に達した。
「ど、どうしてこんな事…っ」
――――――どうして?
どうしてこんな事をするのか、と?
魚月のそばにいたい。
魚月との関係を切りたくない。
翔太と結婚して、俺との関係をなかった事にされるぐらいなら、魚月に消えない爪痕を付けたい。
そんな自分勝手な想いだけで、俺は魚月を泣かせて傷つけてる。
だが、俺だって自分が怖い。
どうしてこんなに想いを止められないのか…。
そんなもの、俺が1番知りたいさ…。