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舞い降りた天使
第23章 プレゼント

なんだろう…

その袋は
本当に小さくて
どうやって開ければいいんだろう
と思うほど可愛らしい

「俺に?」

「うん」

「開けて…いいのかな?」

さっちゃんは
その質問に大きく頷いてくれたけど
その小さな袋を俺が手に取った瞬間
急に早口で喋りはじめた

「色を聞くって約束だったのに
ごめんなさい」

「え?色?」

「勝手に私が決めて作ったの。
それにまだ切れてないし
あ、でも
それが切れたらでいいです」

え?作った?
…切れてない?
てか急に敬語?

色々気になりながら
さっちゃんの視線を辿ると
そこには
俺の腕にしっかりと結ばれたミサンガがあった

そうか!
ミサンガ作ってくれたんだ!

「もしかしてミサンガが入ってる?」

「うん…でも色」

そうだ
約束したんだ
ミサンガ作ってくれるって
俺が好きな色を教えるって

「色を考えておく約束だったよな?
ごめん、教えるの遅くて。
けど俺は
自分が決めた色じゃなくて
さっちゃんが考えて決めてくれた色の方が楽しみでいいよ。
何色かなー
なんだろなーー」

そう言いながら
とにかく慎重に
小さな袋を破らないように
小さなシールを剥がすと
さっちゃんは
ぎゅうっと目を閉じた

なんだよ
すげー喜んだ顔
しようと思ってたのに

けど
そんなさっちゃんが
とてつもなく可愛い

そんなことを思いながら袋の中をのぞくと
赤色のミサンガが入っていた
それは
赤色に少しだけ紺色が混ざったミサンガで
明らかに前にもらったものよりも上手くできていた

「うわ!赤じゃん!!」

そう言った瞬間
さっちゃんは目を開けて
俺の目を見た

「すげーカッコいい」

純粋なその目に
そう伝えると
さっちゃんはホッとしたように微笑んだ
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