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舞い降りた天使
第6章 裏切り

「急ぎの電話じゃなかったの?
大丈夫?」

「全然平気。
駿太も俺が女と居ると思ったみたいで
電話切りたがってたし。
大事な真穂ちゃんとの時間
邪魔されたくないし」

そう言って
真穂に笑顔を見せると
真穂がふんわりと笑って
俺を見つめた

「ん?何?」

「あのね」

「うん」

「ずっと思ってたんだけど
インディアンエクボ
素敵だね」

「そうかなー
女みたいで嫌なんだけど」


小さい頃から
男のくせにあるエクボを
いじられることもあって
俺はわりとエクボが
コンプレックスなんだ


「素敵だよ。
見てると癒される」

「ほんと?!」

「うん。
ずっと見てたい」

「じゃあ俺ずっと笑ってる」

「やった」

や、やった!とか…

いつもバリバリ仕事してる
真穂が子供っぽいことすると
ほんときゅんとする

マジで思うけどさ
こんなお母さんだったら
いいよなー
お母さんのこと
大好きになるだろうな
さっちゃんは
すごくお母さんのこと
好きなんだろうな…


「あ、そういえば
さっちゃんの習い事って何?」

「習字」

「習字?!…」


それから俺と真穂は
本当の友達のように
楽しく色んな話をした

さっちゃんの習い事や好きなもの
ハマってるテレビアニメ
体育が苦手なこと

あとそれから…
小学1年のとき
不登校児だったことも
教えてくれた

そのせいで
学力が追いついてないらしく
休みの日は
つきっきりで勉強を
見てあげてるらしい

不登校になったのは
いじめられたとかじゃなく
自分のせいだとも話していた

甘やかし過ぎたせいだと

それはもしかしたら
本当かも知れない

けど
甘やかし過ぎるほど
世話を焼いてあげてたなら
そんなお母さん
ネグレクトなんかより
よっぽどいいし
最高だと思うんだけどな
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