パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第19章 死がゴールじゃない

健二の右手には、カッターナイフ。


豊の左手を掴み・・・。


今にも手首を切りそうな勢いだった。


豊は目を見開いて・・・。


震えていた。





・・・・・・。



緊迫したこの空気の中・・・・。



バタバタバタと廊下を走ってくる足音が聞こえ・・・・教室に何人かの先生が入って来て・・・・。


健二を刺激しない様にゆっくりと近づいた。


「・・・岸本・・・落ち着きなさい・・・。」


・・・・・・・・。


健二は一回目を瞑って・・・。


その時・・健二の目から涙が流れたんだ。


・・・・・・・。


先生が健二の肩に触れようとしたとき・・・・。



「・・・・お前が・・・井ノ川の心を殺した・・・・」


・・・・・・・・。


そう・・・。


言った。


井ノ川の・・・。


心を殺した。




健二が肩で涙を拭き・・・・。



「アイツが死ねば良いと言ったな？・・・自殺すりゃいいって言ったよな？」



・・・・・・・。



「アイツは・・・・。お前に心を殺された・・・・。」