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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第15章 大事なものが離れていく

添付されたファイルを開くと、その写真を見てすぐにファイルを閉じた。
ファイルに入っていたのは、部長達が見せてきた男装の写真だった…

「ごめん、ちょっと出てくるね」
「舞ちゃん…?」

すぐにパソコンを閉じて、人の居ない休憩室でメールを開いた。

差出人は……

[原田 繁正]

繁正さん…!?
どうして繁正さんがこんなメールを…!?

[君のワガママのせいで先方に迷惑を掛けてしまい、仕事面で影響が出てしまった。仕事の邪魔になるからこれ以上君とは付き合えない。付き纏うなら、コレを全社員にばら撒く]

誤送信かと思ったが、メールアドレスを確認するも確かに繁正さんからで…
いや、本人に確認しないと…

仕事中だとは分かっていても、今すぐにでも本当の事を聞きたくて、繁正さんの電話番号を押した。

[お掛けになった電話番号は現在電源を切っているか、電波が届かないところに……]

もう一度電話を掛けてみたが、同じメッセージが流れるだけ。
今返事を返せなくても、ラインなら見てくれるかも…

[緊急の用事です!!返事はいいので既読だけでも付けて下さい!]とラインを送っても、一向に既読は付かない。

今まで既読スルーなんて無かったし、このメールはやっぱり本人からなの…



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