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第11章 栞
         11話 栞
彼女がその技を習得するにはじゅうぶんすぎるくらいの時間があった。
25歳ではあるがまだまだ若いと思う。
それは自分の判断だから他人が見たら老けて見えるかも知れない。
栞はスラッと背が高くスレンダーな女性だ。
自分では否定するが他人から見ると可愛いいと言われる。こともある。自分磨きには余念がないし、努力も惜しまない。
人は誰しもこれ以上は踏み込んではいけない領域を持っている。
それを犯してまで踏み込む場所とはどんな場所だろう?
心の奥底に潜む危険な領域。
そこを跨ぐことになると追い込まれているのか追い込むべきなのかのいずれかだろう。
頭の良い栞はそれをじゅうぶん承知している。
大学を卒業し一般企業に事務員として入社。
寿退社も目の前だった。
美人の彼女は会社でも言い寄られることはしばしば、上司受けもクライアント受けも申し分ない。
そんな彼女だからこそ、見知らぬところで自然と敵を作る。
それこそ危険領域に入ってしまった彼女である。
信号機で言えば黄色いだったのが、赤に変わった瞬間だ。
しかし、まだ彼女には逃げ道が残されている。
深夜赤信号が点滅に変わったからだ。
周りの危険を確認しながら進むことができる。
彼女の人生にちょうど分岐点に差し掛かっていた。
しかし、この話はここで円満解決するような話しでは、もちろんない。自ら危険領域に踏み込んでいく話しである。

男はマスクをしているため、その中身を伺い知る事はできない。
何故隠さないといけないのか?
バレたらマズイのか?
それとも顔に自信がないのか?
不男なのか?
何れにせよ。バレるとヤバいのだろう。
ウグッ!口枷をされしゃべれない。
あれからどれくらいの時間が過ぎたんだろう。窓もないため昼夜も分からずに、ただ時間だけが無性に過ぎていく。
栞という人物は、人との間に壁は作らずに誰にでも合わせられるような明るいタイプの女性だ。
中にはそんな彼女を妬む人間もいる。
それは彼女とは反対象的な人物像だろう。
人との関わり合いを避けて壁を作り、自らの殻に籠るような暗いタイプの人間だろう。
後ろ手に交差され縛られて身動きさえ取れないでいる。
部屋の四隅の角から上部にスポットライトがあり四方から照らされ眩しい。
その空間は広過ぎず狭過ぎず、ちょうど良い空間であり、モノトーン調で壁が剥き出しで空調のパイプなど
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