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第12章 弱い心 溺れていく性


 下半身がはちきれそうなほど勃起し始め、ジーンズの中で窮屈そうに訴えてきた。
それを和香奈に悟られないように、やや早歩きになってしまう。
信頼を深めたいって……意味深な事を言われ、初めて抱いた日の回想が頭の中で蘇り、堪らなくセックスしたい雄の衝動にかられた。
ギュッと和香奈の小さな手を握り、ホテルへと向かう。
ホテル街まで来ると、やけにやらしい雰囲気を醸し出すネオンがあちらこちらで輝いている。
金額的に合いそうなホテルへと和香奈をエスコートし、部屋へと急ぐ。
エレベーターで二人っきりになった瞬間、強引に引き寄せて唇を奪った。

「うっ、うぐ……」

 塞がれた和香奈の唇から漏れる小さな声

『ピンポン』と音を立て、お目当ての部屋の階まで上がるとエレベーターの扉が開いた。

 さっと唇を離して、和香奈の手を握り、チカチカと光るルームナンバーの部屋を目指す。


 この性に溺れてしまえばいい。
弱いからこそ、強くなる為にセックスという形で癒され、ここから頑張っていく力を授かるんだ。



 
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