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スパイス
第19章 男と女のデザート
「最初は緊張したけど、歩パパや夏帆さんが気さくに話してくれたから良かった。
それに星空ちゃんは本当に可愛い」
「良く頑張った。エライ、エライ」
「ところで歩が寄りたいとこって何処?」
「まあいいから真っ直ぐ走って」
親父達と別れて、和香奈と二人っきりになり暫くドライブした。
街から少し離れたところの土手沿いを走る。
辺りは暗くなり、遠くの空に星が輝いていた。
「そこの道を左に曲がると下に降りられるから、車はそこに停めよう」
「あっ、うん」
和香奈は言われた通りに土手を降りた川辺りの砂利道に車を停めた。
目の前は草むらが広がり、その向こう側には川が流れている。
車のフロントガラスからは遠くに三日月が見え、ほんの少しばかりの月明かりが俺達を照らす。
「エンジン切って」
「うん」
和香奈がエンジンを切った後、グッと抱き寄せた。
「歩……」
今から何が起こるのか察しはつくだろうが、取り敢えずキスで唇を塞ぐ。
「アッ……ゥ……ン…」
舌を絡ませると和香奈の悩ましい声が漏れてくる。
車内に響き渡るリップ音はやけにやらしく耳に響く。