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永遠の愛を奪って
第21章 祐の出した答え
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私が課長に向けて差し出したのは“退職願”と書かれた封筒だった。
今朝、会社にきてから急いで書いて完成させていた。
でもその退職届を見た課長は首を傾げただけですぐに受け取ってくれない。
「これは何の真似かな。白米さんは穂並さんと楽しそうに仕事をしていたでしょ~?寂しいと思うけどここは頑張らないと」
「いいえ。遠くに行くことはできませんので」
「どうしてだい?まだ結婚もしていなくて、子供もいないんだから何も困ることはないでしょ。
まさかもういい大人になったのにホームシックだなんて言わないよね。そんな理由で行かないなんて言ってきたら笑っちゃうよ?」
ここで私が独身であることを出してくるんだからデリカシーがない上司だ。呆れてしまう。
それどころか差し出している退職願を一度目にしてから見向きもしてくれない。
いつもだと話す気がなくなって諦めてしまうけど今日は負けるものか。
……土嶋さんに言われっぱなしなのはもうごめんだ。
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