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咲の旅物語
第15章 チガヤの呪い
咲は、転移を使い全員を洞窟の最奥に運んだ。
目の前に佇むララベの姿に、全員、息を飲む。
特にジャルムは、美しかった昔のララベからは想像もつかないほど変わり果てた姿に、辛そうに顔を歪めた。
ララベのいる空間は、ララベが操る黒い者が蠢いている。
それから身を守るため、結界を張っているのだが居たたまれないジャルムは、ララベに近寄ろうとする。
「ちょっ、ジャルムさん!」
フラフラと吸い寄せられるようにララベへと向かうジャルムをヘラは、必死に引き留めようとしていた。
「ジャルムさん。我慢してください…。
これから、ララベさんを分解します。」
「上手く行けば、自我を取り戻すかもしれない…」
咲の言葉に、ディラが補足してジャルムを見据えた。