この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
咲の旅物語
第16章 王都 ルアール
一方、咲は居住区らしき場所にきていた。
居住区と呼ぶには、粗末で不衛生極まりない様子に眉を潜める。
床は坑道をそのまま活用したのか、土でその上にベッドがわりなのか木の板が敷かれている。
布団と呼ぶには申し訳ないほど薄く汚れた布が置かれている。所々綻びも見えた。
更に少し行くとトイレであろう穴がある。
臭いが漏れるとかまるで考えられておらず、その居住区全域に悪臭を撒き散らしていた。
咲は入った瞬間に刺激臭に襲われ、耐えきれず体に結界を纏わせた。
「…ぅう…」
居住区を奥へ進むと咲の耳に唸り声が聞こえてきた。
ドキッとしたが、恐る恐る声のする方へ足を向けると何かが板の上で踞っていた。
「あの…」
声をかけると、ソレは小さくビクッと震えゆっくりと振り返る。
「ひっ!」
その風貌に咲は小さく悲鳴をあげる。
居住区と呼ぶには、粗末で不衛生極まりない様子に眉を潜める。
床は坑道をそのまま活用したのか、土でその上にベッドがわりなのか木の板が敷かれている。
布団と呼ぶには申し訳ないほど薄く汚れた布が置かれている。所々綻びも見えた。
更に少し行くとトイレであろう穴がある。
臭いが漏れるとかまるで考えられておらず、その居住区全域に悪臭を撒き散らしていた。
咲は入った瞬間に刺激臭に襲われ、耐えきれず体に結界を纏わせた。
「…ぅう…」
居住区を奥へ進むと咲の耳に唸り声が聞こえてきた。
ドキッとしたが、恐る恐る声のする方へ足を向けると何かが板の上で踞っていた。
「あの…」
声をかけると、ソレは小さくビクッと震えゆっくりと振り返る。
「ひっ!」
その風貌に咲は小さく悲鳴をあげる。