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咲の旅物語
第17章 街道の孤児院
ちなみに少年達は、動いている。
突然回りが固まり、それに驚いてあんぐり口を開けて別の意味で固まっているが…。
「う…」
「うわぁ!!」
一拍置いて悲鳴を上げる。
無理もない。
いきなりガチムチゴーレムがスルリと自分達と入れ替わったのだ…。
「これ…君たち…」
ディラは腰を抜かし、座り込んだまま逃げ出そうとしている少年達の首根っこを捕まえた。
カクカクシカジカ
簡単に助けに来たと、経緯を説明すると漸く少年達は落ち着きを取り戻す。
「よし…、わかったな。では時を動かす。声を出すな?」
不可視の魔法を少年達にかけると、再び時は動き出す。
「ギャァァ!!」
「いやぁぁぁぁ!!」
『フンフンフン!!』
目前で繰り広げられる阿鼻叫喚に目を反らしながら、ディラと少年達は施設へ帰った。