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咲の旅物語
第18章 噂の屋台
談笑をしつつ、野菜を売り、そろそろ閉店しようかと言うとき、数人の騎士がヤオマを訪れた。


「お前たちがザンルーフ様が言われていた野菜売りか?」



白銀の胸当てをし、足首まであるマントを纏った騎士の一人が尋ねる。



「言っておられたかは存じませんが、ザンルーフ様がご来店されたのは間違いありませんが?」


にっこりと咲は答える。


「…美しい…。あ、いやいや。我らは王兵騎士団である。
ここの責任者にお会いしたい。」


一番の年長者らしき人物が、一歩進み出て来た。

恐らくは隊長あたりだろう。


「責任者はわたしです。」


咲も前に出て頭を下げる。


「うむ、あなたが…?まだ、お若いようだが、本当かね?」


隊長は、疑わしげにチックに聞く。


「はい。咲様はヤオマの代表です。」


チックも気持ちは分かると苦笑いをしながら答える。


し、失礼な!

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