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咲の旅物語
第7章 湖の神殿
その頃、ダイゴ達は先ほどの出来事を話し合っていた。
「まさか、礼拝式が禍神への魔力の供給だったとは…」
ミカエルが神殿を消し去る際、集まった人々に禍神の知識を与えていた。
あれから皆、神官を問い詰めようと何処を探しても見つけられなかった。
神官は咲が暴走し始めた時の騒ぎに便乗し、とっとと逃げていたのだ。
「でも、まさか本物の神に会えるとは思わなかったが…。」
ダイゴは、疲れたのか眠ってしまったティナの頭を撫でながらいう。
「ええ…、しかしあなた方の里の事を聞ける状況ではありませんでしたね。」
ヘラの言葉に、ダイゴは首をふる。
「いや、天使様が咲達は約束を守る、と言っていた。
俺たちはあいつらが戻るまでこの近くにいるよ。
宿には泊まれないからな。」
ダイゴは尻尾を持ちながらヘラに苦笑いを向ける。