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エロ小説を100冊読んでみた
第9章 女捜査官凌辱 隷属の船

シリーズものであり、メインヒロインとサブヒロインのキャラ立ては前巻までに終えているからこそできるのかもしれませんが、所見でこの巻から読んだ私でも戸惑うことなくヒロインたちのキャラを掴めました。

キャラや状況の説明をしながら官能シーンが見事に進行していくんですよねー。上手い……いや、巧い。この章は何度か読み直して研究しようっと。

で、捕まっちゃって調教済みの美女たち……という、それだけだと停滞感も出てしまう所を、「救出」というプロットを柱にして、そこに絡めた謎の美女という新ヒロインを投入し、その正体や目的、行動の行く末を使って引っ張るスタイル。

「救出」のストーリーラインって、「捕まっている人たち」→「脱出する」なわけですが。その真ん中に「助け出しに行く人たち」を挿入して腰を作っている。

で、舞台仕立てとして「どこから助け出すの?」という要素を使い、牝奴隷オークション会場である客船を設定し、それをセールスポイントとして魅力的に演出。

ただ「船上」という部分はそこまで上手く機能していない気もしました。

別の舞台でもいけたんじゃないかとも思える。
船の存在感はあんまなかった。少なくとも誰かにこの作品を紹介するときに「船の話」というのを真っ先には言わないと思う。

それよりもオークションの様子のほうが色々とアイデアいっぱいに見せ場とされていた印象です。こんな破廉恥なオークション、自分も参加した~いって気分になりますね。

あと「どうやって助け出すの?」の部分は、読者的にも官能シーンと比べたらどうでも良い所ではあるし、そっちに力入れちゃうと官能シーンのボリュームが削がれてしまうので作者的にも苦しい所なんですけど、救出失敗して敵に捕らわれてしまうというのが(お約束とはいえ)あっさり失敗しすぎて、そこがヒロインの価値を減少させてしまっていた感はありました。

ここのバランス、難しいけれど頑張ってチューニングしないといけないんだろうなあ。本作ではスピード感とエロシーンのボリュームを優先したといった所でしょうか。

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