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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第53章 幻想夢


花火の時にソッと力強く手を握りしめ、そして何かに怒り狂ったように激しいキスをしてきた‥



アルはあの日のことを思い出した。



すごく、ドキドキして眠れなかった‥


でも、次の日に鍛錬所で会ったらロイドは結構、平気っぽかったな





―コンコン!

「アル?

‥もう、寝たのか?」



一向に返事のない部屋の扉をロイドはもう一度ノックした



「なに?‥」


―――!ッ‥‥//‥



扉が開いてアルが顔を出す


風呂上がりの濡れ髪にいつもと違う雰囲気を漂わすアルにロイドは胸が高鳴った──


「どうしたの?」


「あぁ、ちょっと‥

いいか?‥‥//‥」



扉を少し開けて顔だけ覗かせるアルにロイドは部屋に入ってもいいか?と身振りで確認した。


アルは少し考えてからロイドを招き入れると、部屋の椅子を勧め自分も向かい側に座った‥


「なに?」


聞き返すアルの方に目を向けると新しくできた腕の傷に目がいく‥そして違う部分にも視線が‥

‥///

ロイドは戸惑いながらソコから視線を反らす。反対の腕には森の主にやられた大きな傷が‥

刃物の傷はほんの少しでも跡に残りやすい‥


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