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第1章 空教室

莉奈は中学の時から、顔と名前だけ知ってた。


可愛かったし、女の子！って感じの小柄で華奢な体型だったから。


高校にあがってから告白されたけど、中学からの付き合いがあるものだから、俺はその時当たり障りのない言葉を並べて、あまり傷つけないように断った。


ほかに好きな人が居るのかとか、やっぱり理由が知りたかったらしくて、しつこく聞いてくる莉奈に折れて、その事を話した。


そしたら「そう言う事だったら協力する」だって。


要は莉奈が俺に好きになるっていうことを教えてくれると。
そばに居れるし私のこと好きになってくれるかもしれないでしょって、下心丸出しだっだ。


その時俺は何年か付き合いのある莉奈ならどんな子かも分かっているし、好きになってみたいかもと思ってしまい、軽率にもその誘いに乗ってしまった。


暫くは何事もなく健全に過ごしていたが、莉奈が色仕掛けをしてきた。
「ああ、こいつもこんなことするんだ」と複雑な気持ちになった。


しかし俺は俺でそういうお年頃なわけで、スカートをまくり上げてパンツを晒している女の子が目の前にいて抑えられるほど紳士ではなかった。