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第10章 真実と王の嫉妬

「―っ」





　まったく、心臓に悪いから、止めて欲しい。
時々、ソンは人が変わったように大胆になる。普段は年相応の屈託ない青年王なのに、たまに今のように野獣というか、雄の色香を迸らせる精悍さを見せるのだ。そんな時、彼に見つめられると、チェスンはまるで飢えた獣に狙いを定められ、屠られる前の野ウサギのような心許ない心境になってしまう。