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逃げた花嫁と王の執着愛~後宮秘帖~
第11章 狡い男の末路~最終章~
 窓の外には、二本の萩が植わっている。白とピンクのふた色の萩は、もう殆ど花びらを散らしてしまった。今夜は明るいので、夜目にも地面に散り敷いた雪のような花びらが見える。





 萩を見ていると、どうしてもシム家を訪れた日の記憶が甦った。萩の花をこよなく愛したという女性とその息子。
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