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第18章 心の在処（ありか）

　つぶらな黒い瞳が無心にチェスンを見上げてくる。




「また、お前が元気づけてくれるのね」




　小さなこの猫には、どれだけ勇気づけられ、癒されたかしれない。去年の終わり、町で子どもたちに虐められているのを助け、王宮に連れ帰った。チェスンにはもう、この小さな黒猫が自分の分身か、我が子のような気がしている。名虎は大切な家族となっていた。