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第5章 宿命

　ソンは彼を抱きかかえ、寝台の縁に座らせた。まるで剣士が自ら守る主君の姫君に対しているように恭しくその場に膝を突く。



　彼のほっそりとした手を取り、ソンはそっと口づけた。



「そんなつもりはない。悪かった。ただ、そなたがあまりにも抵抗するものだから、頭に血が上ってしまったようだ」



「それは言い訳にはならない」




　チェスンは小さく首を振った。