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逃げた花嫁と王の執着愛~後宮秘帖~
第2章 優しい想い出
「まさか、この私が両班のお嬢さまだって? そんなことを言われたのは生まれて初めてだよ。こんな貧乏臭いなりをしたお嬢さんがいるはずがないだろ、とにかく、あんたが見かけによらず親孝行なのは、よく判ったし」
と、またも失礼なことを言い。少女はペッペッと唾を手に吹きかけた(この時点で、ソンの彼女が両班ではないかという疑問はかなり小さくなった)。呆気に取られている彼の前で、彼女は手慣れた様子で塀によじ登り、あっという間に樹に飛びついた。
と、またも失礼なことを言い。少女はペッペッと唾を手に吹きかけた(この時点で、ソンの彼女が両班ではないかという疑問はかなり小さくなった)。呆気に取られている彼の前で、彼女は手慣れた様子で塀によじ登り、あっという間に樹に飛びついた。