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逃げた花嫁と王の執着愛~後宮秘帖~
第6章 愛は憎しみを越えて
 夏物の夜着は灯火の下であれば身体の線が透けて見えるほど頼りなく薄いものだ。今、薄い夜着を通して、抱きしめた王の身体の熱が自分にまで伝わってくる。






 同時に、かすかな鼓動も伝わってきた。王の胸はかなり速く動悸を打っている。それに呼応するかのように、自分の鼓動も速くなった。
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