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第6章 愛は憎しみを越えて

　元々、母がチェスンを育てるのは状況が許さなかった。生まれた赤児は最初から養父母に託し、母は出産後は剃髪して尼となり、その寺に入るつもりだった。





　養父母は相談の末、主君の忘れ形見を娘として育てることにした。息子として育てた場合、万が一、ソン・ソンジュンの忘れ形見だとバレれば生命はないからだ。もし身元が露見しても、女の子なら生命だけは取られる心配はないだろう。赤児を守る苦肉の策だった。