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逃げた花嫁と王の執着愛~後宮秘帖~
第9章 息子の独白~書店にて~
「毎度、ありがとうございます」



 女店主は美人という類ではないが、笑顔に愛嬌と温もりのある感じの良い人だ。また読みたい本があれば来てみようと思った。




 チェスンは歩きながら、借りたばかりの本を広げた。〝小学〟ではなく、絵本の方である。本屋の女主人が翻訳したものなら、正式に出版されている本ではない。
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