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遠恋カレンダー
第9章 9月:ドイツ
10時間以上も飛行機に揺られ
やっと降り立った成田では、なぜかほっとした。
「日本、だぁ」
日本のにおいと空気に
入国ロビーを出ようとしたところで
「ほのかちゃん」
走って来たような荒い息とともに
その声は飛んできて
「お帰り。フライトは疲れただろう?
車で来たから、乗って行けよ」
秋田さんの顔があって・・・
「ちょうどお客さんを送ってきたところなんだ。
伊藤さんに、今日の昼過ぎに成田に着くって聞いたから」
葵のおしゃべり・・・
「ごめん迷惑だった?」
何も言わない私に秋田さんは少し困った顔をして
高い背をかがめて、うつむく私の顔を覗き込む。
その時、我慢していた涙が一気にあふれてきて
「ありがとうございま・・・す」
涙声でそれだけ言うのが精いっぱいで。
「ほのかちゃん」
いきなり泣き出した私をほかの人から隠すように・・・
秋田さんは私を抱きしめた―――
ドイツの9月の花:シオン
花言葉:遠方の人を想う
****
ドイツイメージ監修:Rapanseちゃん&きっちゃん
Danke schön!
やっと降り立った成田では、なぜかほっとした。
「日本、だぁ」
日本のにおいと空気に
入国ロビーを出ようとしたところで
「ほのかちゃん」
走って来たような荒い息とともに
その声は飛んできて
「お帰り。フライトは疲れただろう?
車で来たから、乗って行けよ」
秋田さんの顔があって・・・
「ちょうどお客さんを送ってきたところなんだ。
伊藤さんに、今日の昼過ぎに成田に着くって聞いたから」
葵のおしゃべり・・・
「ごめん迷惑だった?」
何も言わない私に秋田さんは少し困った顔をして
高い背をかがめて、うつむく私の顔を覗き込む。
その時、我慢していた涙が一気にあふれてきて
「ありがとうございま・・・す」
涙声でそれだけ言うのが精いっぱいで。
「ほのかちゃん」
いきなり泣き出した私をほかの人から隠すように・・・
秋田さんは私を抱きしめた―――
ドイツの9月の花:シオン
花言葉:遠方の人を想う
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ドイツイメージ監修:Rapanseちゃん&きっちゃん
Danke schön!