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第1章 アフェクション

「イく時はちゃんと、可愛く『イっちゃう』って言うんだよ？」


「…………っ」


そんなアホ丸出しなセリフ言えるわけがない。
私の性格知っててそんな意地悪言うんだからムカつく。年下のくせに。


「……ユメコ、」


ムカつくから何も言わずに黙って果てると、油断していた春吉が不意を突かれたように眉を寄せて呻くからざまあみやがれと思う。

彼は唐突な強い締め付けに弱い。

だから私に「イく」って言わせたいようだ。



「っはぁ、もう……ユメコ最悪……」


「……何よ」


「いきなり締め付けるのやめてって……。
俺、不意打ちに弱いんだから」


使い果たした避妊具を処理しながら春吉は悩ましげな溜息を吐いた。