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ナズナ~貴方の隣にいさせて❤️
第32章 生きたかった

「今夜乗り切れば安心です・・・・彼女の生きたいという気持ちを信じましょう・・・・」
集中治療室の前でそう言われ・・・・。
俺は項垂れて椅子に腰掛けた。
「宮・・・携帯鳴ってるぞ・・・・」
・・・・・・・・。
もう・・・。
どうでもいい。
何も見えない。
相田さんに携帯が鳴ってると言われたが・・・・頭に入ってこない・・・・。
すると・・・。
「龍か・・・、宮本さん・・・龍から電話なので私が出ますね・・・・」
・・・・・・・。
お願いします。
心ではそう思う。
でも声が出ないんだ。
「宮本君・・・大丈夫・・・香菜の生命力を信じよう・・・・」
水沢先輩がそう言ったけど・・・・。
そんなの・・・・。
なにも・・・。
何も入ってこないんだ・・・・。

