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不器用な夫
第16章 背徳
小さく揺れる胸を舐めて乳首を吸う。
「らめぇ…、イクッ…、イクッ…。」
きゅうきゅうとハコが僕を締め付ける。
僕に性的な快感はない。
それでも嬉しくて堪らない。
ハコが僕に悦びを感じてる。
「アーッアーッ…、変になっちゃう!」
ハコがガクガクと腰を揺らす。
「やぁん♥イクのが止まらない…、あぁん…また…。」
ビクンビクンとハコの痙攣を何度も感じる。
「こ…われちゃう…。」
ハコが切ない顔で僕を見る。
完全に溶けた顔…。
ただ愛おしさだけが込み上がる。
ハコをベッドに寝かせて僕が上になる。
「アーッ…。」
狂いそうな声を出しハコが踠き続ける。
「アーッ…そこっ!」
「ここ?」
「奥…じんじんするの…、要さんが擦るから…、お腹の中が…、ああーっ…あぁんっ!」
ゆっくりと腰を振る。
ハコが悦びを見せる場所に当たるように…。
ズッチュズッチュとピストンする肉棒がハコの蜜壷を掻き回す。
「も…、らめぇ…♥」
ハコの声が掠れる。
僕はずっと動くだけ…。
僕がオーガニズムに達する事はない。
今の僕がハコにしてやれる事はハコが満足するまで抱く事だけだ。
「愛してる…、ハコ…。」
愛を伝えるけどオーガニズムに達しない僕をハコがどこまで信じてくれるのかが不安になる。
2時間以上、ハコの上に居た。
やがてハコが失神する。
やはりハコの中で僕がオーガニズムに達する事は不可能に近いと感じた。
ぐったりとして眠るハコを抱えて眠る。
心と身体が相反する。
それが、こんなにも辛いとは思いもしなかった。
いくらハコを悦ばせてもハコを妻として確実な立場にはしてやれない。
きっとハコはそれを気にして焦ってる。
ハコという小さな哀しみを抱えて無理矢理に眠りにつくしか出来ない夜だった…。