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第14章 石井さんと

そう思っているうちにいつしか唇は離れ、そのお口は胸にやってきた。

違う、Ａさんならいきなり胸には来ないで顎や首や肩や鎖骨を通って徐々に感じさせてくれるのに、それがないだけに不足感が募った。

それでも右の乳首をキュッと吸われると、胸の奥が疼き「はぅっ」と声が出てしまい背中がよじれた。

Ａさんとの時もそうで、どうやら私の体は乳首を初めに吸われる時に過敏に感じてしまうようだ。

これは自分の性感帯を知る大きな発見だった。

そして、目をつぶって見ていなくても、触れている石井さんの雰囲気から今の私の反応に大いに満足を感じているのが分かる。

その証拠に、それから石井さんはチュッチュッ、チュッチュッと何度も乳首を吸って私に声を出させようとしてきた。