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第5章 許したストーカー行為

いよいよストーカーをされる日。

起きてからずっとソワソワと落ち着かない心のままに、いつものように乗り換えの地下鉄のホームに降り立った。

もはや習慣となった目線の先に、やはりＡさんはそこに座って本を読んでいた。

ただ、いつもと違っているのは服装で、今日はスーツではなくカジュアルな半袖のブルーのシャツにジーンズそしてスニーカーを履いていた。

そんなＡさんの姿を見つけて、まずは（いた）と心がドキッとして、それからその着ている服に（ああ、やっぱり会社を休むんだ）と思った。

そして特別的な意識をしないようにして、Ａさんの前を通り過ぎる。