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やじろべえ
第1章 There is no escape.

「そうじゃねー、ここに泊まってたのか?」
「ああ」
「そんなに気に入ったのか?あの女」
ソファーに座ろうとはせず、どうでもいい事をチンタラ話し、ズボンのポケットに片手を突っ込んで聞いてきたが…、何となくイラッとした。
「まあな」
「珍しいな、お前がそこまで気に入るとは…、ま、確かにいい女だ、名器だしな」
羽山は遠巻きに有紗を見て言うと、そのままベッドの方へ歩いて行く。
それは見慣れた光景だが、何故かあまりいい気分じゃなかった。
「や、何よ…!」
「へへ、久しぶりだな」
「やだ!離して、退いて!」
「おい、おめぇ、リョウにさんざ可愛がって貰ったんだろ?だったらもう慣れた筈だ」

