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お良の性春
第4章 寝屋騒然 猛攻四十八手 新妻肉欲の目覚め
(どうしてこう穴が開くのかしら)
朝食の片づけが終り、離れの掃除も済むと、なぜかよく穴の開く障子に、お良は星型に切った紙を貼って塞いでいた。
「源一郎様、障子の開け閉めはもう少しお静かに願います」
昨夜、お良は思いきって源一郎に小言を言ったのだ。
「どうしてそんなことを」
「見てください。あんなに穴が」
「ははあ」
源一郎は穴を一目見て、それが「覗き」の仕業とすぐに合点が行った。
と言うのも、じつは源一郎にも身に覚えのある覗き見。
仲間達と連れ立っての新婚夫婦の寝所覗きは、一度や二度のことではなかった。
しかし、そんな事情をお良が知ったら面倒なことになり兼ねない。
(これは内緒にしておこう)
行灯をつけたままがまずかった。
消せば真っ暗闇。
「覗き」もいなくなるに違いない。
「お良、話は分かった。ところで、今宵から行灯を消すことにしよう」
お良はホッとした。
源一郎は優しかった。
思い切って小言を言ってよかったのだ。
おまけに行灯も消してくれる。一石二鳥とはこのことだ。
朝食の片づけが終り、離れの掃除も済むと、なぜかよく穴の開く障子に、お良は星型に切った紙を貼って塞いでいた。
「源一郎様、障子の開け閉めはもう少しお静かに願います」
昨夜、お良は思いきって源一郎に小言を言ったのだ。
「どうしてそんなことを」
「見てください。あんなに穴が」
「ははあ」
源一郎は穴を一目見て、それが「覗き」の仕業とすぐに合点が行った。
と言うのも、じつは源一郎にも身に覚えのある覗き見。
仲間達と連れ立っての新婚夫婦の寝所覗きは、一度や二度のことではなかった。
しかし、そんな事情をお良が知ったら面倒なことになり兼ねない。
(これは内緒にしておこう)
行灯をつけたままがまずかった。
消せば真っ暗闇。
「覗き」もいなくなるに違いない。
「お良、話は分かった。ところで、今宵から行灯を消すことにしよう」
お良はホッとした。
源一郎は優しかった。
思い切って小言を言ってよかったのだ。
おまけに行灯も消してくれる。一石二鳥とはこのことだ。