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お良の性春
第5章 波乱万丈 若後家 恋の旅立ち
言問橋を渡ると清兵衛は浅草寺の裏手に向かった。
「着いたよ」と清兵衛。
お良の胸は時めいた。
間違いなく、ここは連れ込み茶屋。
父の再婚話を聞いたときからずっと、お良は心ひそかに、新しい夫との情交を思わない日はなかった。
しかし、それは明日の祝言が済んでからと思っていたのだ。
それが、なんと、いきなり目の前に、まさかこれから・・・・。
お良の体は火照った。
胸がわけもなくドキドキする。
女中に案内されて二階に上がると二間の部屋に通された。
西日の差す座敷が蒸れて、清兵衛は障子を開けて風を入れた。
外には大きな池が広がていた。
「これが不忍池。聞いたことぐらいあるだろう」
「ここが・・・」
お良も名は知っている江戸の名所。
開けた窓から水面を渡って涼しい風が吹き抜けた。
そこに女中が膳をを運んで上がって来る。
「着いたよ」と清兵衛。
お良の胸は時めいた。
間違いなく、ここは連れ込み茶屋。
父の再婚話を聞いたときからずっと、お良は心ひそかに、新しい夫との情交を思わない日はなかった。
しかし、それは明日の祝言が済んでからと思っていたのだ。
それが、なんと、いきなり目の前に、まさかこれから・・・・。
お良の体は火照った。
胸がわけもなくドキドキする。
女中に案内されて二階に上がると二間の部屋に通された。
西日の差す座敷が蒸れて、清兵衛は障子を開けて風を入れた。
外には大きな池が広がていた。
「これが不忍池。聞いたことぐらいあるだろう」
「ここが・・・」
お良も名は知っている江戸の名所。
開けた窓から水面を渡って涼しい風が吹き抜けた。
そこに女中が膳をを運んで上がって来る。