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フリマアプリの恋人
第6章 チャイナローズの躊躇い 〜告白〜
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…意識を取り戻した澄佳の眼に最初に映ったのは、必死な表情で己れを見つめる宮緒の姿だった。
「…良かった!澄佳さん!」
澄佳の手を大切に押し包む様に握りしめ、深く息を吐いた。
「…宮緒さん…。どうして…?」
…周りを見渡す。
白い壁…カーテン…腕には点滴の針が刺さり、無機質なベッドが見える。
…病室にいるようだった。
「貴女に会いたくて、マンションを訪ねたのです。
…そうしたら、貴女が麻季子さんに…。
驚きました…」
…走馬灯のように先刻の出来事が目まぐるしく駆け巡る。
麻季子に首を絞められ…そのまま意識を失ったのだ。
…私…助かったのね…。
安堵とそしてどこか虚しさが胸を支配する。
気を取り直し、宮緒に尋ねる。
「…麻季子さんは?」
躊躇いながら宮緒が口を開く。
「救急車を呼んだのでそのまま隊員に事情を聞かれ…今、警察に事情聴取されています。
ただ、精神錯乱が酷くて話が噛み合わないようで…。
…実は麻季子さんは、数年前から精神を病まれていてメンタルクリニックに通われていたんです。
セラピーも受けておいででした。
…けれどまさか…こんなことになるなんて…」
愕然とする。
…知らなかった…。
麻季子さんが、そんなにも悩んでいたなんて…。
澄佳にとっての麻季子は五年前に見たプライドが高く、高飛車で強気な妻…の印象以外何ものでもなかったからだ。
澄佳の心の中に例えようもない罪悪の念がひたひたと忍び寄り、それはすべてを覆い尽くしていった。
「…私のせいね…全部…」
ぽつりと呟いた。
「…良かった!澄佳さん!」
澄佳の手を大切に押し包む様に握りしめ、深く息を吐いた。
「…宮緒さん…。どうして…?」
…周りを見渡す。
白い壁…カーテン…腕には点滴の針が刺さり、無機質なベッドが見える。
…病室にいるようだった。
「貴女に会いたくて、マンションを訪ねたのです。
…そうしたら、貴女が麻季子さんに…。
驚きました…」
…走馬灯のように先刻の出来事が目まぐるしく駆け巡る。
麻季子に首を絞められ…そのまま意識を失ったのだ。
…私…助かったのね…。
安堵とそしてどこか虚しさが胸を支配する。
気を取り直し、宮緒に尋ねる。
「…麻季子さんは?」
躊躇いながら宮緒が口を開く。
「救急車を呼んだのでそのまま隊員に事情を聞かれ…今、警察に事情聴取されています。
ただ、精神錯乱が酷くて話が噛み合わないようで…。
…実は麻季子さんは、数年前から精神を病まれていてメンタルクリニックに通われていたんです。
セラピーも受けておいででした。
…けれどまさか…こんなことになるなんて…」
愕然とする。
…知らなかった…。
麻季子さんが、そんなにも悩んでいたなんて…。
澄佳にとっての麻季子は五年前に見たプライドが高く、高飛車で強気な妻…の印象以外何ものでもなかったからだ。
澄佳の心の中に例えようもない罪悪の念がひたひたと忍び寄り、それはすべてを覆い尽くしていった。
「…私のせいね…全部…」
ぽつりと呟いた。
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