この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
砂漠の薔薇
第8章 ズ
どれぐらい時間が経ったのか。
喉が渇いてそっとベッドを抜け出してキッチンからお水を持ってくる。

「俺にも頂戴」

その言葉に、私はお水を口に含んで阿部さんに口移しでお水を飲ませた。

「エロイな」

口元から一筋たれた水を手の甲でぬぐうと
愛しそうな瞳で私を見つめるオトコがいる。

ふと、サイドテーブルにガラスで出来た小さなケースがあって
良く見るとその中に砂の色をした薔薇が咲いていた。

「砂の・・・薔薇?」

初めて見たそれに興味がわいて顔を近づけてよく見ると
砂で出来た薔薇のようで

「砂漠の薔薇」

阿部さんが身体を起こして私を抱きしめた。

「砂漠の薔薇?」
「あぁ、出張でドバイに良く行ってた時期があるんだけど」
ドバイ!経管はドバイにも出張で行くのか!

「砂漠で採れる鉱物の結晶らしい」
「これ結晶なの?」
「水に溶けたミネラルが結晶になったもので砂漠だからその結晶に砂が付着して
こんな砂で出来た薔薇のように見えるんだ」
「砂漠なのに、水に溶けたミネラルの結晶?」
「あぁ、昔オアシスがあった場所に出来るらしい」
「薔薇のように見えるけど、薔薇じゃないのね」
「そうだな。でも本当に砂で出来た薔薇みたいだろ?」

「私、みたい」
「え?」
「女のように装っているけど、セックスレスの時はきっと女じゃなかった・・・」
「真由花」
「元は水があったのに今はない乾ききった砂漠に・・・ニセモノの花が咲くのね・・・
ほんと。まるで私だわ」
/51ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ