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御主人様のお申し付け通りに
第16章 御主人様のために
そして一緒にやっと食事を取る。

プレゼントを渡して、またまた永田は私に不自然な笑顔を向ける。

爆笑したいのに、絶対我慢してるって感じがして、こっちから言ってやる。

「笑いたきゃ笑えば」

「いやいや、俺はおまえみたいに失礼じゃないから」

「そんな顔して中途半端でイヤッ」

ふてくされてやる。

「…やっぱごめん、ダメだ…我慢できん…クソおもしろ過ぎる、おまえ…」

と、さすがに腹を抱えて肩を激しく揺らしていた。

恥ずかしいみたいで俯いて笑ってる。

永田って怒ってる顔もカッコいいけど、笑ってる顔も結構イケテるじゃん。

眩しいくらいの笑顔に、私も何だか釣られて爆笑していた。

「はぁあっ…可笑しいな、おまえはいつもいつも…楽しいよ、全く…」

楽しいって言ってくれて、嬉しいな。

どうやら今夜の誕生日は、大成功みたい。

永田はキーホルダーを、さっそく鍵に取り付けた。

「マジに嬉しいよ…そう思えるプレゼント、大切にするな…」

「いいのいいの、全然いいの!」

こんな事、いっくらでも永田のためなら出来るから。

「おまえ無理してない?」

「してないよ」

私が私自身の事で不安になると、永田も永田自身の事で不安になってる。

今日の、お爺さんの言葉を思い出した。

「大丈夫じゃよ。あの子の側に居たら…」



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