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白い指先と甘い吐息
第10章 それぞれの想い
小学校では秋の音楽会が開かれた。

学校の体育館には、可愛いわが子を撮影しようと朝から多くの親が押し寄せる。

五十嵐は一瞬目を疑った。

その中に先日なつみのマンションで会った貴史がそこにいた。


(あの軽そうな男。

あいつ、保護者だったのか?)

あんなやつより俺の方が小林先生にふさわしい

五十嵐の嫉妬の炎が煙をたてはじめた。
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