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歳下の悪魔
第3章  新たな顔


 服を着ているのは、和真だけ。私が脱がされた意味が、分からない。後ろ向きで彼から私の裸は見えないのに、全裸になる必要があるんだろうか。
「どう? 生のセックス、見たことある?」
 私はただ首を振る。
 和真はセックスと言った。この後、そんな場面も見せられるはず。
 32歳にもなれば、それなりに経験もある。好きな人とするなら拒むこともないが、他人を見たいとは思わない。
「ちゃんと見てあげて?」
 和真に、顔を正面へ向かされた。
 大地が動く度、の半分勃起した性器が揺れている。女性の全裸なら、美月とたまに行く温泉で何度も見た。でも、男性は付き合った相手だけ。
 そう言えば、和真の裸をはっきりと見ていない。歓迎会の時は泥酔していたし、その後も彼は服を脱がないまま。私だけが全裸で、縄でイかされるだけ。
 2人が唇を離し、麗菜がベッドに横になる。大地は胸を揉んでから、乳首をしゃぶり始めた。
 わざとなのか、またいやらしい音を立てている。
「あっ、はぁっ」
「どう? 混ざっても、いいんだよ?」
「嫌っ!」
 それだけは嫌だ。どうせ犯されるなら、私の部屋で和真だけの方がマシ。
「あんっ、イイっ、大地ぃっ、あっ」
 麗菜の甘い声に、耳を塞ぎたくなる。でもそれも、和真に許されないだろう。私は彼に抱きしめられ、ベッドの2人を見ているしかない。
「優華。今日は、来てくれたサービスだよ」
「えっ?」
 和真が後ろから手を回し、乳房を揉んでくる。
「ヤっ……。やめ、て……」
「はんっ、大地ぃっ、あぁっ」
 私の声など、麗菜の喘ぎにかき消されてしまう。
 乳房を揉まれるのは久し振り。でもその相手が恋人じゃないと思うと、全く気持ち良くならない。
「大地っ、もうっ、挿れてぇっ」
「麗菜は本当にいやらしいね。待たされた分、高まってるのかな?」
 乳首から離れた大地が、麗菜の下半身へ行く。麗菜は自分から膝を立て、脚を開いた。
「ビチョビチョだよ? そんなに、欲しいんだ?」
「欲しいっ」
 大地が指を秘蕾に挿れる。抜き挿しすると、クチュクチュという音。私も縄で、あんな音を立てていたんだろうか。
 和真は乳房を揉むのをやめ、私を抱きしめたまま見入っているようだった。


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