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第3章 とし子の悲劇・第３部

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アタシは、章介との結婚生活が破綻した後、しばらくの間三原市の実家でひっそりと暮らしていました。

しかし両親は、アタシが結婚をしてくれないと困る困ると言うていたので、また再婚をすることになってしまいました。

アタシとしては、２度も結婚生活が破綻をしまして、気持ちがヒヘイしている状態でまた再婚をすることはしんどいと思っていました。

父は、アタシに『相手を選び間違えたから、今度はきちんとした家で親の教育がきちんとできている息子さんを選んだから…今度は大丈夫だよ…』と何度も何度も繰り返して言いました。

アタシは父から『今度は幸せな結婚生活がおくれるようにしてあげるから。』と言われた言葉を信じて３度目の再婚をすることにしました。

2016年６月の第１日曜日のことでありました。

アタシは、父の知人からの紹介で父の知人の知人が暮らしている高松市円座町の家の次男さんのひろむさん(31歳)とお見合いをして、お見合いの２日後に再入籍をしました。

ひろむさんは、高松市多肥上町にあります済生会病院の外科の若手主任医師で年収は900万円でありました。

アタシは、お見合いを引き受ける気はありませんでしたが、アタシの両親は『ひろむさんの親御さんはまじめなサラリーマン風の人だから大丈夫だよ。』と繰り返して言うばかりであったので返す言葉がありませんでした。

両親が言っているきちんと親と言うのはなにを基準にして言うてはるのだろうか…

『両親がずっと平社員で通してきた人だから』『両親は小さいところからコツコツと積み上げて努力してきた人だから』…

親御さんの教育が行き届いている中で育ったから大丈夫だと言う言葉には、どこかウソがあると想う…

アタシは、そのように思っていました。

たしかに、ひろむさんは、誠実でまじめでまっすぐな性格ではありましたが、ご両親がお見合いの席でペラペラペラペラペラペラペラペラと自慢話ばかりをしていたので、ひろむさんの第一印象は全くいい印象ではありませんでした。

そういうことで、３度目の結婚生活もまた、ぬるい気持ちの中でまた結婚生活を送ると言うことになってしまいました。