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第3章 とし子の悲劇・第３部

「おとーさん、おかーさん…お願いがあるのだけど…」
「何だよぉ、またお金のことなのか？」

義妹がお願いを言う前に、義父が多少あつかましい声で言い返しましたので、しほさんはふてくされていました。

「何よぉ…アタシが言う前にどうして矢継ぎ早に言うわけなのよ？まだ何も言っていないわよぉ。」
「この間、こづかいをやったばかりじゃないか…これで今月何回目になると思っているのだ!?」
「どうしてあつかましい声で言うわけなのよ!?」
「しほ!!」
「おとーさん…」

義母は、義父を止めてから義妹にこう言いました。

「しほちゃん…おとーさんもおかーさんも…そろそろしほちゃんに自立をしてほしいと思って言っているのよ…いつまで大学を休学するつもりなの？大学に復学をするか、きちんとした事業所で職場実習を受けるのか…このままだと、しほちゃんがダメになってしまうのよ。」
「そんなことくらい分かっているわよぉ。」
「だったら、大学に戻るかおとーさんの知り合いが経営している会社で職場実習を受けるのか…ふたつしかない…だいぶ甘やかすだけ甘やかしてきたから…しほには、きちんと自立をした暮らしを送ってほしいのだよ!!」

義父は、ブツブツ言いながら、勤務先の会社へ行きました。

義母も、同時にパート先のマルナカ(スーパーストア)へ行きましたので、義妹が家に残っていました。

義妹は、みんなが出かけている間に家の預金通帳を勝手に持ち出しまして、銀行に行きまして現金を引き出した後に、香東大橋の下に行きまして、カレシと密会をしていました。

義妹のカレシは、親のクレジットカードを勝手に使いましてオンラインゲームの高額なアイテムを買っていたことが親にバレたら怖いので義妹に高額なアイテムを買った代金分の現金をムシンしていました。