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完熟の森
第9章 酔っ払い
「じゃあ、家に入って。他の飲み物出すわ」


雫は立ち上がったらよろめいて、倒れそうになった。


僕は咄嗟に雫の体を 受け止めた。


僕の腕の中に雫がいた。


雫は思っていたより、華奢で柔らかかった。


雫の香りが僕を襲った。


なのに雫は僕を見上げにっこり笑って、「ありがと」とあっさり言いながら、僕から離れて、家の中に入って行った。


僕も家の中に入った。

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