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完熟の森
第16章 別れとはじまり
だからそのまま理音の上で動き続けた。


ようやくイきそうになり、理音の腹の上にぶちまけた。


すると、怒りも一緒に放ったのか少し冷静になれた。


「はあ…はあ…」


僕は息を切らしながら無言で理音の腹の上をティッシュで拭った。


理音のネクタイをそっと解き、理音の頬に触れた。


微睡みながら僕を見る理音を、僕は言葉で責める事が出来なかった。


自分にも疾しい気持ちがあったから。


僕の気持ちにスキがあったからだ。


「理音・・・」


僕は理音を見ていた。


だけど笑えなかった。



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