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完熟の森
第27章 雫と僕
雫の仕事には担当者がいて締切がギリギリの時は担当者が直接来る事もある。
担当者の田村さんは女性で多分雫よりちょっと上ぐらいの年。
眼鏡を掛けて、ちゃんとスーツ着てキャリアウーマンって感じだ。
気遣いなのか東京からいつも美味しいお土産を持ってきてくれる。
僕はそれが密かな楽しみだったりする。
雫の原稿が書き終わるのを田村さんはジッとソファーに座り待っている。
僕も田村さんと並んで座り本を読んだり、床に座りセンターテーブルで勉強したりしている。