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完熟の森
第28章 君を乗せて
僕達はしばらく蛍の幻想的な光景を眺めた。
「千晶、ありがとう。素敵なプレゼントだわ」
「どういたしまして。お礼はキスで」
って言ってみたら、本当に雫はキスしてくれた。
僕の胸は高鳴り、どうしようもなく雫を愛しくなって抱き寄せた。
そして今度は僕からキスをした。
何度も、何度も、雫の唇を感じ、雫の柔らかい華奢な体を抱きしめ熱くなった。
唇を離すと、雫が優しく微笑んだ。
ああ、梶原もこんな感じで盛り上がったのかな…なんて思ったりした。