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完熟の森
第46章 雫の本
ラストのページにこう綴ってあった。


『あなたは私を青春の一ページとして記憶となり、私は少年のあなたを生涯愛しむ。この森と共に…』


「雫…」


僕は初めて泣いた。


どんなに胸が苦しくても泣いた事はなかったのに、嗚咽する程泣いた。


雫の書いた本を抱きしめ、雫の名を何度も口にしながら泣きじゃくった。





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