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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第9章 月夜に、輝く池のほとりで
 セリョンはしおらしく頷き、その場に端座した。



「先日は済まなかった」





 いきなり謝罪され、セリョンは何のことか判らない。つい顔を上げてしまい、大妃とまともに視線が合ってしまった。高貴な人の顔をまともに見るのは失礼だと女官心得にも書いてある。慌ててうつむくのに、大妃が笑いを含む声で告げた。
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