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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第10章 危ない口づけ(ファーストキス)
 すべては見届けた。だが、今、現場を押さえてみたところで、セリョン一人では非力すぎる。相手は男だ、力でセリョンは敵わない。要は次にシン内官が事を起こすときに、ムミョンと義禁府の役人が現場にいれば良い。いかな悪党といえども、国王と義禁府の役人にすべてを見られたとあれば、観念してお縄になるだろう。セリョン一人で現場を取り押さえたとて、力で組み伏せられ、シラを切られればおしまいだし、最悪、我が身もチ女官と同じ道を辿る羽目になる。
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