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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第10章 危ない口づけ(ファーストキス)
 シン内官が当てた懐剣がツウと動いた。夜目にも白い肌に細く紅い線が浮かび上がる。




「少し力を込めれば、忽ち大量の血が噴き出すだろう。迂闊に喋りすぎない方が良いぞ」





 ゾワリと、また肌が粟立つ。シン内官は本気だ、この場でセリョンの息の根を止めるつもりなのだ。
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