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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第3章 過去
「ヘヘ、俺にできるのはそれくらいしかないからさ」






 キョンボクが十八になった二年前、長い年季が明けた。その時、セリョンは女将を説得してキョンボクを買い取った証文を破棄するようにしてくれたのだ。元々、女将も人を家畜のように売買する制度には嫌悪感を持っていたことから、キョンボクの奴婢証文は焼き捨てられ、彼は自由の身となった。
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